経理職からITエンジニアへの転身ってしやすいのかな?
経理職として毎日仕事をしていくと
- 簿記や会計の知識
- 税務や労務に関する知識
- 正確性
- 基本的なITスキル
などさまざまな能力が求められ、業務をこなす上でスキルも上がっていきます。
未経験からITエンジニアを目指す人の中ではいろいろな職種についている人がいますが、今までの経験を捨てて1からITエンジニアになるのはハードルが高いのであまりオススメできません。
それより、今までの経験を活かして少しずつITエンジニア職にシフトしていくのが良いでしょう。
現職の内容によって、どうやってITエンジニアに転職をするのか、その戦略はさまざまです。
この記事では、現職で経理職の方を対象にこれからITエンジニアを目指す上でのキャリアパスやポイントなどについて解説します。
経理職からITエンジニアへのキャリアチェンジを考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
特に未経験でITエンジニアになるには拙速に動くのではなく、事前準備をしっかりと行って計画的に進めていくことが重要です。
転職活動は自己分析や企業研究など、ひとりで考えて悩んでしまうことは少なくありません。
そんな時はJACリクルートメントなどの転職エージェントを利用するのがおすすめです。
JACリクルートメントを使ってみた所感や評価について詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。
経理職はエンジニアに向いている?
結論を先にお伝えしますと、経理職として働いている方はITエンジニア職へのキャリアチェンジに向いているし相性が良いです。
経理職がITエンジニアへの転身に向いている理由としては
- アウトプットが明確でシステム化しやすい
- ほかの職種と比べてITリテラシーが高め
などがあります。
経理職は一般的にアウトプットが明確で必要となるオペレーションも仕組み化されていることが多く、freeeやマネーフォワードなど何らかの会計システムを利用しています。
また、会計システムに関わるところでは経費清算や人事給与システムなど、最終的に仕訳としてデータを作る仕組みはすべて関係しているのが実情です。
経理職って会社のお金まわりのことを全般管理しているんだよな。それって嫌が応でもシステム化していかないと回らないよな。
さらには組織におけるデータ活用推進も進んでおり、BIサービスなどを活用した形でのデータ可視化もさまざまな会社で行われてます。
このように、さまざまな部署と連携されるシステムに関わっているため、日々の業務の取り組み方次第ではITリテラシーを大幅に向上させることができるでしょう。
会社のお金周りを管理する経理職の仕事は税法やIT知識が必要で正確性も求められますが、その割に評価されにくい側面があります。
経理職とITエンジニア職との親和性が高いことがわかったところで、次からは具体的に経理職からITエンジニアになるためのキャリアパスについて解説します。
経理職からITエンジニアへのキャリアパス
経理職からITエンジニアへのキャリアパスについて、おもに以下の2つに分けられます。
- 現職でITに関するスキルや経験を積んだ上で異動、もしくは転職
- 経理職として転職してからITエンジニア職に異動
前者の場合、現職で関わっている経理職の業務の中でITエンジニアリングにつながるプロジェクトなどに関わることでスキルを磨きます。
後者については前者のような動きが難しい場合の方法で、まずは社内での異動がしやすいスタートアップ企業などへの経理職に転職して、ある程度業務に慣れてからITエンジニアへの異動をするものです。
前者のほうが圧倒的に難易度が低いので、可能な限り前者の方を選ぶことをおすすめしたいです。
経理職はアウトプットの内容が明確なので、業務改善・自動化の名目で関わって実務を積んでいった方がたしかにやりやすいかな。
また、現職の中で上記のような動きができない場合についても、できる限りは自身の中で業務に活用できるツール開発をおすすめします。
そのツールを自分で使ってみたり周りの人に少しずつ普及するために動いてみる、程度のことでもやっておいたほうが良いでしょう。
今の会社で業務改善・自動化などのプロジェクトに関わるのが難しいようであれば、個人開発をして発信するのが良いでしょう。
個人開発をするメリットや具体的なやり方についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
経理職でのスキルアップ、具体的に何をするのか?
経理職をしながらITエンジニアを目指す場合、具体的にどのようなことをすれば実務経験につなげることができるでしょうか。
僕の経験をもとにおすすめしたい経理職でのスキルアップ方法とは以下の3点です。
業務改善ツールの開発(Googla Apps Script(GAS)やExcel/Access VBAなど)
まずは、Excelやスプレッドシートへのデータ入力や転記作業など、単調でミスが発生しやすい作業などを自動化するためのツール開発があります。
以前はプログラミングの基礎程度は学ぶ必要がありましたが今ではさまざまな生成AIサービスがあり、業務をプロンプトできちんと説明すればほぼ正確なコードが生成されるようになりました。
まずは対象となる業務の流れを整理して、生成AIサービスのプロンプトに対象業務を自動化するためのコードを作成してもらいましょう。
ChatGPTやClaudeなどで一旦コードを生成して、そこから必要に応じて修正していくのがおすすめです。
成果物のコードを見ながら
- どの部分で
- どんな処理をしているのか
を確認していくことで、最低限の知識は身に付きます。
GAS(Googla Apps Script)で簡単なアプリケーションの作り方に慣れたら、SaaSで用意されてるWeb APIを使ったアプリケーションを作ってみるのも良いでしょう。
freeeで非エンジニア向けのドキュメントを用意しているので参考にしてみてください。
今の経理業務に派生しているものだから取り組みやすそう。
❶で開発したツールの利用促進や運用
誰が作ったかわからないExcel VBA(マクロ)をただ実行してるだけだったが、急に動かなくなって業務が止まることが少なくありません。
これあるあるで、特に急ぎの業務の時に限って起こるから本当にタチが悪いんだよな。作成者が既に辞めてたりすると絶望するもん・・
その反対に自身で業務改善ツールなどを作る場合は、そのツールが自分自身のためだけのツールなのか、もしくは業務の運用に組み込めるものなのかを切り分けをする必要があります。
もちろん、ITエンジニアを目指してスキルアップという点で考えるのであれば、業務運用に組み込めるものを作ってそれがチームや部署で周知された上できちんと運用されるべきです。
そのために必要なアクションを自身が中心となって動く必要があり、最低限整理しておくべき内容を以下にまとめました。
- 作成したツールの仕様を整理
- 利用方法をチームや部署のメンバにレクチャー
- トラブルシューティングについてドキュメントを整理
ITエンジニアを目指す場合、どうしてもプログラミングを書いてアプリやツールを作ることに目が行きがちです。
しかし、それを関係者に周知するための取りまとめや運用まで意識した仕組みづくりを経験していることも同様、もしくはそれ以上に評価されるのが実情です。
小手先で下手にプログラミングの学習をするくらいなら、上記のような経験をしたほうが未経験での転職という観点でも評価される可能性が高いでしょう。
机上の空論という言葉がありますが、まさに手を動かしたり取りまとめたりして動くことの方が評価されやすいですね。
ERPやSaaS導入時のプロジェクトリーダー経験
あなたの会社で利用している会計システムにもよりますが、一般的に会計関連に絡むシステムは定期的にリプレイスが行われる可能性が高いです。
ある程度の規模の会社ですと、情報システム部門を中心にプロジェクトが立ち上がります。
その多くの場合に情報システム側の人間だけでは対応できないため、ユーザー部門からもプロジェクトに参加するメンバーを集めることになります。
このような場面があってチャンスがあれば、積極的にプロジェクトに参画をしましょう。
うちの会社は小さいから通常の業務と兼任になるんで、担当の人は大変そうだった。でも転職を見据えた実績づくりならありかなぁ・・
プロジェクトではおもに、情報システム部門の人がユーザー部門に対して日々の業務についてのヒアリングをまず行います。
それを元にして、アドオンの要件定義を固めてITベンダー側に対応してもらうのが一般的な流れです。
このようなプロジェクトでは直接プログラムを書く機会はないですが、対象システムが
- どのような仕様で
- どのテーブルでどんなデータを持っているのか
- どの機能でデータに対してどんな処理をしているのかなど
などを具体的なイメージを持つことができます。
できれば、プロジェクト内で業務フローやアドオン開発に必要な仕様書などドキュメントの作成に関わることができればなお良いでしょう。
僕はもともと開発の経験はまったくなかったのですが、ERPのリプレイスや人事給与システムのリプレイスを通して、業務システムに関する理解やデータベースの知識がかなり身に付きました。
できる会社とそうでない会社があるかもしれませんが、理想は①から進めて徐々に③に進めていくパターンでしょうかね。
ユーザー側でもプロジェクト参画経験は重宝される
業務改善・自動化ツールの開発はもちろん経験として重要ではあるのですが僕の経験から判断すると、どちらかというとIT関連部門と一緒にプロジェクトに参画することのほうが重要でしょう。
たとえユーザー側だったとしても、プロジェクトのいちメンバーとして
- どのようにシステムができていくのか
- またそれまでにどのような課題があるのか
- 上記をIT関連部門側としっかり話し合っているのか
- それぞれの立場でどのような違いがあるのか
などを実際の過程を体験することで、今後ITエンジニアとして働く上での糧(基盤)となるためです。
また、プロジェクト管理を行うことによるコスト感が身につくため、ユーザー側でもITエンジニア側でも、どのくらいの金額でどの程度の仕組みができるのかイメージできるようになるのもメリットですね。
仕事は1人で完結することは組織にいる限り難しいから、転職採用時にプロジェクト参画の方が個人単位の実績よりも評価されるのは頷けるな。
現職の経験ありきな部分は大きい
先述したように現職でできるスキルアップなどをするにしても、まずは転職してからスキルアップするにしても、結局は現職でどれだけパフォーマンスを出してきたかが評価の対象です。
WebコンテンツやDMM WEBCAMP
その点で経理業務に関わっている方は、日々の業務を題材に自身でできる業務改善というネタでプログラミングの学習ができるため、他の職種よりもスキル習得は効率的にできるでしょう。
とはいえ、転職する上では実績の方が評価されるのは事実なので、現職で実務を積めない環境の場合はどうすればいいのかな?
現職での経験が積めない場合はどうすればいい?
『開発するだけよりはプロジェクトに参画してもろもろ取りまとめる方がいい』それは理解できたとして
いや・・それ以前に現職だと業務改善・自動化の経験が積める環境ではない(会社に余裕がない)よ
といった方もそれなりにいらっしゃるのではないでしょうか。
日本企業のうち99.7%※が中小企業と言われる中でいろんな業務を少人数でこなすところも多い中、(業務改善・自動化を)進言しても叶わない、もしくは余裕がない方も多いと思います。※令和3年経済センサスより
でも大丈夫です。現職でプロジェクトへの参画はできなくても、インターネットを駆使して自分の実績をアピールすることはできます。
チームの中でさまざまな取りまとめを行う経験には劣るかもしれませんが、個人開発でもアピールすることでほかの未経験の方たちとは転職活動で差別化できます。
個人開発のメリットやどうやって始めればいいのか、その具体的な方法についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
大事なことは、転職活動の際にどのように実績をアピールするかです!
しかし、転職時の書類選考や面接対策などはひとりですべてを対応するのはなかなか骨が折れます。
そんな時は一人で悩まずに、JACリクルートメントなどの転職エージェントを活用してみましょう。
JACリクルートメントの評価や使った所感について詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。
また、自分で興味のある会社に応募したりスカウトを受けたりしてより多くの企業と出会いたい場合は、
まとめ|経理職からITエンジニアへの転身は相性が良い
これまで、経理職がITエンジニアと相性の良い理由や具体的なキャリアパス、その際のポイントなどについて解説してきました。
経理職がITエンジニアになるキャリアパスとしては
- 現職でITに関するスキルや経験を積んだ上で異動、もしくは転職
- 経理職として転職してからITエンジニア職に異動
などがあります。
前者のほうが圧倒的に難易度が低いので、可能な限り前者の方を選ぶことをおすすめします。
現職でスキルアップをしていく場合、理想的なのが
数字の小さいものから順にステップアップをしていくのが理想です。
結局のところ、ITエンジニアとして転職する際は現職の経験ありきで評価されるという側面はあります。
しかし、上記で提案したような希望部署に異動してプロジェクトに参画できるような、いろんな意味で余裕のある会社に勤めている人はさほど多くありません。
現職での経験が積めない場合はどうすればいい?
そういった声が聞こえてきそうですが心配はありません。
現職でプロジェクトへの参画はできなくても、インターネットを駆使して自分の実績をアピールすることはできます。
プロジェクトのメンバーとしてさまざまな取りまとめを行う経験には劣るかもしれませんが、個人開発でもアピールすることで転職活動でライバルに差を付けることができます。
個人開発のメリットや具体的な方法について詳細を知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
自分をうまくアピールするための職務経歴書の書き方や面接対策などは、JACリクルートメントなどの転職エージェントを活用するのがおすすめです。
JACリクルートメントの口コミや使った感想など詳細を知りたい方はこちらをご覧ください。
また、自分で興味のある会社に応募したりスカウトを受けたりしてより多くの企業と出会いたい場合は、